世界史に興味はあるけれど、何から手をつけたらいいかわからない人のためのレビュー
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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 杉山正明『逆説のユーラシア史―モンゴルからのまなざし』の中で、モンゴル時代の歴史を東西の原典史料から研究している立場からすると、「マルコ・ポーロ」なる人物に関してあまりにも疑問が多いことが指摘されています。 ヴェネツィア生まれのマルコ・ポーロは、17歳の時に父・叔父とともにアジアへと旅し、15,000kmの旅の末、1295年ヴェネツィアに戻り、その後牢獄の中で『世界の記述(東方見聞録)』を口述したとされます。 杉山教授がマルコ・ポーロに関する疑問点としてあげるのは、
興味深いのは、その旅行記がフビライ・ハーンとその周辺に関しては、非常に正確で詳しいということです(ジパングに関する記述の正確さを考えてみれば、あまりにも違います)。これは、側近というべき人たちしか知り得ない情報があり、何年もしてから資料もなしに口述できるような代物ではないわけです。とすれば、マルコ・ポーロを名のっているあなたは誰?ということになります。 いったい、誰なんでしょう 杉山正明『逆説のユーラシア史―モンゴルからのまなざし』 PR どこを知らなんだと言えば、西アジア~北アフリカを中心とするイスラーム世界です。 それを実際に行ってみた紀行文をもとにしながら歴史上のエピソードをふんだんに盛り込んだ、読みやすい内容となっています。 それがたとえ割とみんなが知っていそうなことでも、それを軽く・たのしく・親しみやすく語りかけてくれています。 清水義範『ああ知らなんだこんな世界史』 Septemberは7番目の月という意味であり、 なぜ、そこに2か月のずれがあるのか、それを非常に丁寧に説明してくれています。 また、英語の1~6月はギリシア・ローマ神話の神の名であり、曜日にはゲルマン神話の神の名が使われています。 全編にわたり、暦にまつわるさまざまな要素がそれぞれ取り上げられて、これもまた丁寧に解説されることになります。 知的探求を十分に満たす本ではありますが、本にわかりやすさやアドベンチャーなどを求める人にとっては、とっつきにくい本と言えるかもしれません。 暦と占いの科学 (新潮選書)
非常に色彩のきれいな肖像画が集められていて、 そして、あくまでも顔にこだわることで一貫しているその執筆姿勢は、 個人的な感想ですと、カトリノーと若き日のナポレオンがなんといってもかっこいいですね。 面白いのが左ページの下にある「世界史トリビア」で、科挙の競争率が3000倍だったとか、マラソン競技が42.195kmになったわけなどが、どのページにもあります。数えてませんが、全ページ数を参考にすると200近くありそう。 数ある世界史入門書の中でもおすすめの1冊です。1テーマが4ページにまとめられ、地図・図解・イラスト・エピソードをふんだんに盛り込んでわかりやすいものになっています。 400ページを越える本で、ブランドや商品名の由来とか映画の実際とかそういうテストにでないことも満載の、歴史好き(になりたい人)にはたまらない楽しい本になってます。
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